フラップのボタンには、薄いシルバー板にスタンピングを施したサンダーバードのクラスプ(clasp)が付けられています。当時とても流行したフレッド・ハーヴィー(Fred Harvey)スタイルのインディアンジュエリーと共通する、独特なビンテージ感があります。スナップボタン部分は現役で使用可能です。
全体にかなりの使用感はありますが、年式相応のコンディションだと思います。元々のオーナーが、よほどこのチマヨ・パースを気に入って大事に使い込んでいた事がうかがえます。
本体の目立ったキズ、虫食いや煙草の火玉落ち等のピンホールはありませんが、全体に日焼けによると思われる変色があります。経年変化により、本来の色よりも濃く変色しています。
裏地全体に使用感があります。フラップ裏には、本体のウール糸から滲み出たと思われる変色が全体的に見られます。また、ファスナーのヘッド部分の当たりによる、裏地の小さなホツレがあります。
内部には、裏地と同素材で小さなポケットが設けられています。
オリジナルのブランド・ネームタグはありません。元々なかったのか、元のオーナーがはずしたのかは不明です。全体の仕様やファスナー等のパーツから、おそらく1950年代のガンズクラフトか、同社のOEM生産品だと思われます。
ファスナーは白塗りのタロン(TALON)製で、もちろん完動のコンディションです。パーツにもビンテージらしい年代、風格を感じますね。
本体の背面には、手織りの共地で作られたベルトループが付いていますので、ベルトポーチとしてもご利用いただけます。
Ganscraftとは・・・
元々はイリノイ州シカゴ出身の法律家だったジュリウス・ガンズ(Julius Gans)が、ニューメキシコ州旅行後に、コレクターから実業家に転身。更に1915年、観光客の増加を背景に、Julius Gans’ Southwestern Arts and Crafts社をサンタフェのプラザ南側にオープンしました。「ガンズクラフト(Ganscraft)」「サウスウェスト・アーツ・アンド・クラフト(SOUTHWEST ATRS & CRAFTS)」は、同社のブランド名です。
その後、1930年代に入って、Ganscraftがタロン・ジッパー、裏地付き、ナバホ製のシルバーボタンを特徴とする「チマヨ・パース(Chimayo Purse)」を商品化したといわれています。この商品が流行し、同業者の間に広まるのには、それほど長い時間はかからなかったようです。
また、彼等は小売りのみならず、卸売り事業・OEM生産にも積極的で、国立公園内やルート66沿いの多くの土産物店が彼等の主な顧客でした。1962年、事業は売却され、現在は残念ながら店舗も会社も現存しておりません。
送料・代引き手数料は全国無料
お支払方法は、佐川急便の代引き「eコレクト」、クレジットカードのオンライン決済、銀行お振込み(先払い)からお選びいただけます。詳細はこのページの一番下をご参照下さい。
価格:30,800円(本体 28,000円、税 2,800円)